ジアミンアレルギー

ジアミンアレルギーとは?誰でもわかりやすく専門的に解説します

お客様
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  • 最近よく聞くジアミンアレルギーって何?
  • ヘアカラーでアレルギーが出るって本当?
  • 専門的な解説すぎるとよくわからない・・・

ヘアカラーを行うことで引き起こる可能性のあるアレルギーをジアミンアレルギーと言います。

 

最近ではテレビや雑誌、芸能人の発症報告などで話題に取り上げられる機会が増えており、『なんとなく聞いたことがある!』という方が増えてきております。

 

ただ解説が難しすぎたり、その後の対応や予防方法の説明が不十分なケースが多くて、いまいち理解できないという意見をよく伺います。

 

私は約5年前からジアミンアレルギーについての発信を行っており、現在ではお客様の9割はジアミンアレルギーについて悩みを持たれている方を担当している現役の美容師です。

 

長きにわたり目の前でアレルギーに悩む方と接してきた経験から『わかりやすく専門的に、またその後の付き合い方までを詳しく』解説していきます。

 

どの記事、メディアよりも詳細なジアミンアレルギーの情報をご提供させていただきます。

パッと読める目次

ジアミンアレルギーとは?わかりやすく簡潔に解説します

ジアミンアレルギーとはヘアカラー剤に含まれる『ジアミン』という成分によって起こるアレルギー反応の1つです。

 

主な症状はかゆみやかぶれなどの軽度な症状から腫れや炎症などの重度な症状まで様々です。

 

多くの場合はヘアカラー後の数時間〜48時間以内に症状が現れ始めることが多く、ヘアカラー中には違和感を感じないケースもあります。

 

花粉症のように1度発症すると治ることはなく2度と染めることはできません。

 

美容師
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ここからは深く掘り下げて詳しく解説を行っていきます。

ヘアカラーに含まれているジアミンって何?

ジアミンとは色の成分です。

 

ヘアカラーに含まれる青や赤、または白髪染めに含まれるブラウンなどの色は全てジアミンのおかげで作られています。

 

色持ちがよく短時間でしっかりと髪に色を染めることができることからほぼ全てのヘアカラー剤にはジアミンが配合されています。

 

ただしアレルギーをはじめ刺激性が高い事でも知られており海外では使用を禁止している国もあるほどです。

ジアミンの色持ちの良さ

ジアミンは他のどの色素よりも色の持ちが良いという絶対的な特徴を秘めております。

 

わかりやすく解説すると次のようなイメージです。

ジアミンは小さく簡単に髪の中に入り込むことができます。

髪の中に入ったのちに化学反応を引き起こし大きくなります。

すると髪の中から出ることができなくなり、長い期間留まることが出来ます。

他にもいくつかの色の成分はあるものの、ジアミンに匹敵するほどの色持ちがいい成分はありません。

どのくらい流通しているの?

日本で流通している9割以上のヘアカラーにはジアミンが使用されています。

 

美容院で取り扱われているカラー剤もドラックストアで販売されているカラー剤もほぼ全てのものにはジアミンが使用されています。

 

ただしヘアマニキュアやカラートリートメント、ヘナといった一部のカラー剤はジアミンを使用していないものも存在します。

ジアミンアレルギーの症状とはどんなもの?

ジアミンアレルギーの主な症状は以下のとおりです。

  • かゆみ
  • かぶれ
  • 腫れ
  • 炎症
  • 頭痛・めまい
  • 息苦しさ

下に進むほど重症な症状であるということが言えます。

 

ヘアカラー後にこのような状態になった場合、あるいはいつもこのような症状に悩まされている場合にはジアミンアレルギーである可能性があります。

 

担当の美容師さんや皮膚科医など専門的な知識を持つ方に相談するようにしましょう。

 

我慢できるから大丈夫という油断は禁物です。症状は繰り返すごとに弱まることはなく、強まっていきます。

 

正常な方の場合はヘアカラーを行っても違和感を感じることはありません。違和感を感じているということは体からのSOS信号であると考えましょう。

アレルギー症状は遅れてくることが基本

ジアミンアレルギーの症状はその場では起こることはなく、遅れて現れます。

 

お客様
お客様
美容院で染めた時には問題がなかったけれど帰宅後に痒みが強くなってきた。
お客様
お客様
自宅で染めた直後は違和感を感じなかったけれど翌朝、異常なくらいに顔が腫れていた。

 

このような症例は典型的なジアミンアレルギーの症状です。

 

カラー剤を塗った後、数時間後〜48時間以内の反応はジアミンアレルギーの影響である可能性があるので見落とさないように注意しましょう。

アレルギー反応は前触れがない事も

このような症状の場合、多くの方は前兆を体感されております。

  • カラー中に刺激を感じている
  • 染めた後に頭皮が突っ張るような感覚がある
  • カラー後にフケがひどく、頭皮の皮が剥ける感覚がある
  • 染める度に刺激が強くなっていく気がする

ジアミンアレルギーを発症された方に話を聞くとこのような体感があったという方がいらっしゃいました。

 

しかし中には全く前触れを感じずにアレルギーを発症された方もいらっしゃいます。

 

ヘアカラー剤を使用する以上はアレルギーはいつ引き起こってもおかしくはありません。

 

常に頭皮の状態には気を配るようにしておきましょう。

ジアミンアレルギー発症後は治ることはない

現段階ではジアミンアレルギーを発症した後に治すことはできません。

 

投薬治療も免疫療法も食事療法も全て効果はありません。一定期間染めることをやめていても再度ヘアカラーを行えばアレルギー反応は起こります。

 

稀に上記のような対策で症状が改善されるという意見も見かけますが残念ながら事実ではありません。

 

実際にお客様の中にはこれらを試された方も一定数いらっしゃいますが、例外なく染めた時にはアレルギー反応が引き起こっております。

 

また1度アレルギーを発症されている方が再度ヘアカラーを行うことで症状は重くなっていきます。

 

1度目より2度目、2度目より3度目と重症化していき、最悪の場合は頭皮に大きな負荷がかかり髪の毛への影響も懸念されます。

 

ジアミンアレルギーは治すことができるという甘い言葉には騙されないようにしましょう。

ジアミンアレルギーを発症後でも使用できるカラー剤はある

ヘアカラー剤の中には少数ではありますが『ジアミン』を使用していないものもあります。

 

具体的には以下の5つの種類が存在します。

  • ヘアマニキュア
  • カラートリートメント
  • アルカリカラー
  • ブリーチ・ライトナー
  • ヘナ

これらは総称してノンジアミンカラーと呼ばれています。

 

これらを使用すればジアミンアレルギーに悩む方でも髪を染めることはできます。

 

全てを解説すると1記事分のボリュームとなってしまう為、ノンジアミンカラーの解説については以下の記事にてまとめてあります。

詳しくはこちらをご参照ください。

ジアミンアレルギーは絶対に予防した方がいい

はじめにこれだけは断言することが出来ます。

 

ジアミンアレルギーは予防することで発症率を大きく下げることが出来ます。

 

逆を言えば予防せずに染めていた場合にはかなり高い確率で発症をするということです。

 

ジアミンアレルギーはヘアカラーを行う回数が多くなりほどにリスクは高くなります。また白髪染めに切り替えるとジアミンの濃度は高くなりリスクが高くなります。

 

一概には言えませんが30代後半〜50代くらいの年代の方は特に注意が必要です。

 

予防を始めるタイミングは早いに越したことはありません。

具体的な予防方法

popoliaではジアミンアレルギーの予防対策として以下のことをお客様に推奨しております。

  1. 頭皮の健康を保つこと
  2. ジアミンとの接触回数を減らすこと
  3. ヘアカラーの前後はケアを行うこと

この3つを行うだけで劇的にアレルギーの発症リスクを減らすことが出来ます。

 

それだけでなく抜け毛や薄毛、白髪の増加などはヘアカラーによる影響が大きいという事もあるので、これらを予防することも出来ます。

頭皮の健康を保つこと

頭皮にはもともと外側からの刺激から頭皮を守るバリア機能が備わっております。

 

しかし頭皮の健康が損なわれる事でバリア機能は弱まっていきます。

 

そうなればヘアカラーによる頭皮へのダメージは通常よりも負荷が大きくなります。

 

頭皮のバリア機能を保つためには油分のバランスと水分のバランスを保つことが重要です。

ジアミンとの接触回数を減らすこと

日常的にヘアカラーを行っている方の場合、ジアミンとの接触回数を減らす方法は2つあります。

  1. ヘアカラーの間にノンジアミンカラーを挟むこと
  2. ジアミンの濃度を下げること

いずれかを実践することで年間でジアミンに触れる回数を減らすことが出来ます。

 

染める周期によって提案が異なりますので以下を参考にしてください。

1ヶ月以内に2回以上ヘアカラーを行う方の場合

現状で1ヶ月の間に2回以上ヘアカラーを行う方は非常に危険な状態です。

 

頭皮は28日間の周期で生まれ変わっていきます。ヘアカラーなどで負荷がかかっても生まれ変わることで健康な頭皮を維持することが出来ています。

 

しかし28日が経たずに再度ヘアカラーを行うと頭皮の生まれ変わりが間に合わず、深い部分がダメージを負うこととなります。

 

そうなると頭皮への負担は計り知れません。

 

このような方はヘアカラーとノンジアミンカラーを交互に繰り返すようにすることでリスクを軽減することが出来ます。

1ヶ月に1回ほどのヘアカラーを行う方の場合

ここに該当する方の場合は年間でのジアミンとの接触数を減らすことを考えましょう。

 

有効な方法としては1回あたりのジアミン濃度を下げる方法です。popoliaではこれを低ジアミンカラーと呼んでいます。

 

普段ヘアカラーを行う方はヘアカラー剤の中にpopoliaノンジアミンカラーを同量加えることですぐに実践することが出来ます。

 

popoliaノンジアミンカラーは特殊な配合でできておりヘアカラー剤と混ぜても色がブレない特殊な配合で設計されております。

 

通常のジアミンの濃度を仮に100%とするとpopoliaノンジアミンカラーを加えることで50%まで削減することが出来ます。

 

染める回数は変わらないにしても年間でのジアミンとの接触数を半減することが出来、リスクを大きく下げることが出来ます。

ヘアカラーの前後はケアを行うこと

ヘアカラーの前後にはケアを行うことは必須です。

 

やるかやらないかでは1回あたりのヘアカラーの負荷が大きく変わり、結果的にジアミンアレルギーの発症率に影響していきます。

ヘアカラー前にできるケア

まずやるべきケアは頭皮の保護です。

 

popoliaではホホバオイルを使用した頭皮ケアを推奨しております。

 

頭皮が本来もつバリア機能にプラスしてホホバオイルが保護をしてくれます。

 

ヘアカラー剤と頭皮の間にオイルの膜をはる事で頭皮にかかる負荷とジアミンアレルギーとの接触を和らげることが出来ます。

ヘアカラー後にできるケア

多くの方はヘアカラー後にシャンプーをすればヘアカラーの成分は全て流れ落ちると考えていますが、これは誤りです。

 

一部の成分は髪や頭皮に残ってしまい、放っておくと少しずつダメージを発生させます。

 

ヘアカラー後はできる限り、薬剤の残留を阻止して何もない状態をいち早く作ることが重要です。

まとめ

可能な限り専門用語を使用せずに解説を行ってまいりました。少し長くなりましたが最後まで一読をいただきましてありがとうございました。

 

まず伝えたいことはジアミンアレルギーは発症後にどんなに手を尽くしても改善することが出来ないということです。

 

ネットで検索をすると〇〇がいい、△△をすれば改善するという都合の良い紹介がありますが、これらは全て事実とは異なります。

 

それはジアミンアレルギーを近くで見てきた私が責任を持ってお伝えします。それだけでなく、これらを信じて取り組んで余計に症状を悪化させてしまった方も見てきました。

 

ジアミンアレルギーを発症した後にはいち早くノンジアミンカラーに切り替えることを心がけてください。

 

もし、この記事を読んでいる“あなたが”ジアミンアレルギーを発症していないのであればとることができる予防方法はあります。

 

この記事で解説した取り組みをぜひ実践してジアミンアレルギーの発症リスクを下げるように心がけてください。

 

一人でも多くの方のジアミンアレルギーの対策にこの記事、またpopoliaのアイテムがお役に立てることを願っております。